IoTスマート道路灯を用いた道路照明のエネルギーマネジメントと周辺環境の把握・検証の実証実験を開始

IoTをはじめとする各種先進技術をまちづくりに取り入れ、市民生活の質や都市活動の効率性等の向上を図ることは、将来のまちづくりの基本的テーマとなっています。当社は本実証実験において、道路灯に通信デバイスを取り付けIoT化することで、遠隔での高度なエネルギー管理や、各種センサー類を利用したデータ収集を実施します。

点灯情報や不具合による不点灯の検知、調光制御機能による消費エネルギーおよびCO2削減量の検証。

道路灯の運用業務では、定期的な人的パトロールや、住民の通報によって稼働状況が把握され、その都度修繕作業が行われているという現状があります。照明器具の通信機能により、稼働状況をリアルタイムで遠隔監視、制御することが可能です。そのため、事前の不点灯防止による安全性確保につながるとともに、パトロール費用の削減や、効率的なメンテナンス計画が可能となり、運用コストの大幅な削減を可能にします。

フェーズ１では現状の管理課題に対する効果の検証や、課題抽出を実施します。

環境センサー（温度、湿度、騒音、振動など）やカメラデバイス、モーションセンサーによる、道路状況の把握可能性検証や、個別のIoTスマート道路灯の調光による更なる省エネ効果などを検証。

本システムはオープンAPIを採用しているため、環境センサー等との統合・接続が可能であり、スマートシティの実現を推進します。80%以上の省エネを達成するほか、交通安全や犯罪予防にも寄与することが期待されます。

フェーズ２では道路状況・環境データの活用による付加価値の効果や実現可能性を検証します。

今回実証実験で使用するIoTスマート道路灯及びシステムは、シグニファイジャパン合同会社のIoT照明プラットフォーム「インタラクト・シティ」を採用しています。「インタラクト・シティ」は、既に世界50か国以上で200万灯以上の道路灯が運用されています。

IoT照明プラットフォーム「インタラクト・シティ」は、IoTスマート道路灯、統制システム、管理アプリケーションから成り、通信デバイスにてデータ通信回線・インターネットを介した、双方向のリアルタイム情報通信を行います。道路管理者はパソコンやスマートフォンから道路灯の管理運用が可能です。

大阪府、大阪市、大阪商工会議所は、「未来社会の実験場」をコンセプトとする2025年大阪・関西万博を見据えて、革新的な実証実験を行いやすい環境を整え、大阪で新しいビジネスを生み出す好循環を創り出し、「実証事業都市・大阪」を実現するため、「実証事業推進チーム大阪」を設置し、大阪での実証実験を希望する事業者を大阪内外から広く募っています。

当社は、通信機能付きLED道路灯を用いた道路照明のエネルギーマネジメントと道路周辺環境の把握・検証の取り組みを応募し、今般、大阪府の「第四次産業革命に関連する先端技術等の実証実験」に対する補助金の採択を受け、大阪府管理道路で実証実験を開始します。