> ニュース&トピックス > ニュース&トピックス一覧 > 2025年 > 国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟に搭載する照明モジュール「LEDビデオライトユニット」プロトフライトモデルのJAXA納入について
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プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
2025年10月16日
東芝ライテック株式会社(本社:神奈川県横須賀市、社長:西原 隆史)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と締結した研究開発契約に基づき、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟(JEM)の船外に取り付ける宇宙用照明モジュール「LEDビデオライトユニット」を開発し、プロトフライトモデル注を納入しました。
本機器は、種子島宇宙センターから10月21日以降にH3ロケット7号機により打ち上げられる新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)に搭載される予定です。
LEDビデオライトユニット
国際宇宙ステーション(ISS)©JAXA/NASA
注 プロトフライトモデル:
プロトタイプモデル(設計が要求を満たしているか認定試験で確認するモデル)とフライトモデル(実際に宇宙に打ち上げるモデル)の両方を兼ね備えたモデル
「きぼう」日本実験棟に設置され宇宙空間での作業を行うロボットアームにビデオカメラと共に取り付けられた「LEDビデオライトユニット」が照らすことで、さまざまな宇宙活動を安全及び作業効率の両面からサポートします。
現在取り付けられているハロゲンランプタイプの照明機器を、LEDに置き換えることで長寿命化を実現し、宇宙飛行士の船外保守活動時間の低減につなげます。
また、照射面の明るさムラを抑制するために複数のLED素子とレンズを適切に配置した配光設計により、隈なくエリアを照らし、作業効率向上に貢献します。
東芝ライテックのLED照明技術を盛り込むことで実現しました。
[きぼう]日本実験棟 ©JAXA/NASA
©JAXA/NASA
宇宙放射線による機器の故障や誤動作を防ぐために、放射線耐性のある材料の選択、適切な遮蔽構造による電子部品の保護など、複数の対策を組み合わせた設計とした上で、放射線照射試験により十分な耐性を確認しています。
ISSの地球周回に伴い、90分間で約マイナス150℃(夜)から120℃(昼)の温度変化が生じます。本機器では熱解析から適切な部品材料を選定することで十分な温度マージンを持った設計を実現し、JAXA小型衛星用真空チャンバーを用いた熱真空試験においてその耐性を確認しています。
ISSの周回軌道上では、地上より高エネルギーの紫外線が降り注ぎ、さらにそれにより酸素が原子状態で存在することで、プラスチックなどに代表される材料の劣化の要因となりますが、本機器では外殻による適切な保護構造設計とするとともに、十分な紫外線照射試験を行うことで耐性確認をしています。
一部LED素子故障時にも、正常LED素子の出力を自動調整して明るさを一定に保つバックアップ機能を搭載し、保守品や故障時の交換対応にかかるコスト低減を図っています。
また、市販電子部品を多く使用することで、部品調達を含めた製作期間の短縮と、材料コスト低減を実現しました。
○ 東芝ライテック株式会社
代表者 取締役社長 西原 隆史
本社
神奈川県横須賀市船越町一丁目201番1
TEL:046-862-2000(代表)
URL:https://www.tlt.co.jp/
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