地球温暖化防止のため、工場で使用する電気およびガスなどのエネルギーについて、製造設備および管理方法の改善、無駄の排除などの施策を実施し、エネルギーを効率良く使用することで、脱炭素社会の実現に向けた温室効果ガスの排出抑制に貢献しています。2023年度のCO2排出量は、目標24.2kt-CO2に対し、実績21.0kt-CO2と目標達成しました。
#101建屋に給電する高圧配電設備二か所の内、一か所を廃止してメインの高圧配電設備に負荷を統合しました。この統合で高圧変圧器を5基から2基に削減した事により、廃止した変圧器3基分の変圧器損失(無負荷損)減少による改善を行いました。その結果、12.6t-CO2/年(35%)削減しました。
キュービクル
事務所内にある約300台の天井照明器具を無線照明制御システム対応LED器具へリニューアルし、1.60t-CO2/年(58%)削減しました。
リニューアル後のLED照明の様子
火及び炉を使用するUVランプ製造工程にて空調服を支給・利用することで、空調設定温度を1℃抑制し、空調電力量を10%削減しました。
空調服を利用している様子
カーボンニュートラルの実現に向けた環境投資の促進を目的に、インターナルカーボンプライシング※1(ICP:企業内炭素価格)制度を導入しました。
比較結果説明:ICP導入前は器具使用13年目で投資効果が現れます。一方でICP導入後では12年目で投資効果が現れ、1年前倒しとなります。※2
高効率LED照明など環境投資においてICP導入は、長期的な低炭素投資及び省エネ施策の意思決定を可能とします。
※1 低炭素化に向けた取り組みが将来事業に与える影響を経済価値換算する企業内部で見積もる炭素の価格。
※2 中小規模オフィスで、ランプの交換及び必要工事をした場合を想定。
ICP導入前後のLED照明における投資効果比較
LED照明は、エネルギー効率の優れた環境調和型製品です。当社が進めるLED照明のさまざまなシ−ンでの普及、LED照明の高効率化、LED製品の効率的な照明制御は、社会全体での省エネルギーにつながり、製品使用時の温室効果ガス削減貢献※1にも貢献しております。2023年度の製品使用時の温室効果ガス削減貢献量は、目標648万t-CO2に対し、実績584万t-CO2と目標未達でした。
※1 エネルギー消費にかかわる製品・サービスによる温室効果ガス削減貢献量(旧製品として2000年時点のものを採用)。
代替想定製品のCO2排出量−出荷製品のCO2排出量(当社各製品の使用段階における製品寿命期間分の排出量を比較し、それらの差分を累計)
照明器具と操作・設定端末をベースに、あかり・人感センサーやスケジューラーを組み合わせることで、調光による省エネを実現できます。
<事例1>あかりセンサー 昼光検知による調光制御:約30%の省エネ※1
<事例2>人感センサー 人感検知による調光制御:約10%の省エネ※2
<事例3>スケジューラー 点灯・消灯・調光の時間管理による調光制御:約20%の省エネ※3
センサーとスケジューラーを組み合わせることで、さらなる省エネを実現できます。
※1 あかりセンサー計算条件:初期照度補正係数0.925 外光利用係数0.75
(一社)日本照明工業会 技術資料130 「照明制御装置による消費電力削減効果の評価手法」
※2 人感センサー感知時間率60%
(一社)日本照明工業会 技術資料130 「照明制御装置による消費電力削減効果の評価手法」
※3 計算条件:(一社)日本照明工業会発刊 照明器具リニューアルのおすすめ(照明器具カエルBOOK2023)P.6より引用
8〜9時、19〜22時:50%点灯、12〜13時:25%減光、9〜12時、13〜19時:100%点灯のスケジュール制御時の一例
https://www.jlma.or.jp/siryo/pdf/pamph/sisetuRenewal2023.pdf ((一社)日本照明工業会のサイトにリンク)
あかりセンサーの調光制御
人感センサーの調光制御
スケジューラーの調光制御