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研究開発センター JNLA登録試験所

常に "安心と信頼の東芝" であるために。
性能評価の拠点「JNLA登録試験所」を探る。

評価を正しく行うために、最も大切なモノとは?

信頼される製品をお客様へ届けるためには、品質に対する評価と保証が重要だ。当社の研究開発センターの「JNLA登録試験所」は、そのための測定を行う部署で、2014年1月、照明器具の配光測定方法において国内第一号のJNLA登録試験所として拡大登録された。

そこで今回は研究開発センターの「JNLA登録試験所」とJNLA制度について、同センター所属の森川さんに概要を聞いてみた。

研究開発センター「JNLA登録試験所」 インタビュー

研究開発センター「JNLA登録試験所」とJNLA登録制度

―― まず研究開発センターの「JNLA登録試験所」の位置付けについてお聞かせください。

森川:現在の「JNLA登録試験所」は、研究開発を行う研究開発センターと、2013年10月に品質統括部内の一部門として発足した信頼性評価センターが、2018年4月の組織改変により統合された研究開発センター内に設置されています。「JNLA登録試験所」は、商品技術開発部門、商品企画部門に対する独立性を持ち、製品の性能、安全、信頼性を客観的に評価することがミッションです。

また当センターは2014年1月21日、照明器具の配光測定方法についてJNLAに基づく登録試験事業者として登録されました。当社は既に一般照明用光源、LED光源については登録されており、今回はそれらについての拡大登録であり、照明器具については、国内第一号のJNLA登録試験所となります。

―― JNLAについて教えてください。

森川:JNLAとは「Japan National Laboratory Accreditaion system」の略称で、日本語では「産業標準化法試験事業者登録制度」です。これは「独立行政法人 製品評価技術基盤機構(nite)」が、「日本産業規格(JIS)」で定めた測定方法に対し「国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた試験所に関する基準(ISO/IEC17025)」の要求事項に適合しているかどうかを審査し、試験事業者を登録する制度です。具体的には、測定に対する管理体制と測定技術に対して審査されます。

JNLA制度で登録された試験事業者は、その証としてJNLAの標章(ロゴ)の入った試験証明書を発行でき、その製品評価が「測定に必要な能力が認められた試験所」による結果であることを証明できます。

JNLA(産業標準化法試験事業者登録制度)のしくみ

JIS規格 内容
JIS C 7801 一般照明用光源の測光方法
JIS C 8152-2 照明用白色発光ダイオード(LED)の
測光方法−第2部:
LEDモジュールおよび
LEDライトエンジン
JIS C 8105-5 照明器具−第5部:
配光測定方法
(2014年1月追加登録)

東芝ライテック(株)がJNLA登録試験所として対応できるJIS規格の一覧

最も大切なのは、評価する人間のスキル

―― 評価試験は、実際にはどのような流れで行われているのでしょうか。

1日の測定の流れ(フローチャート)

森川:測定設備の動作については日々の日常点検の実施に加え、毎月定期点検を実施しています。またLED照明製品において周囲温度は重要な管理事項の一つです。そのため空調設備にも十分な配慮をし、測定空間の温度がほぼ均一になるようにしています。

具体的な一日の測定の流れとしては、次のようになります。朝一番に空調設備の電源投入、装置の予熱を実施し、周囲温度、設備が十分安定した後、装置の点検を実施します。

光源用測光装置(積分球/写真)

光源用測光装置(積分球)

内部への反射光を使用し、瞬時に測光を行う

次に当日の試験品を確認しその準備に入りますが、LED照明製品は電源投入後、明るさが十分安定するまでに時間がかかる製品もあるため別の部屋で予備点灯を行います。これによって時間ロスを少なくし、測定をスムーズに行えます。

測定環境が整い、試験品が準備できたら測定開始です。測定条件を設定し、改めて照明器具の明るさの安定を確認後、測定が開始されます。測定開始後は自動で測定され、照明器具測定の場合は約10分で終了します。

測定後はただちにその測定が妥当かどうかを確認します。一度電源を落としてしまうと、電源を再投入して明るさが再び安定するまで時間がかかってしまうため、この確認は重要です。

測定完了後、報告書を作成します。報告書が完成したら、別の人間が改めてその内容を確認します。設備も重要ですが、測定結果を見て、それが妥当かどうかを判断する人間の力が必要となります。

照明器具用配光測定装置(JNLA登録設備)

照明器具用配光測定装置の説明図

配光測定結果

このように出てきた測定結果をもとに「ばらつき(測定不確かさ)」を考慮に入れ、妥当性を確認した後報告書を作成する。

配光測定結果(二次元表示と三次元表示/グラフ)

JNLA認定試験所であるということの意義

JNLA登録証(画像)

登録証

―― JNLA制度に基づく試験事業者として登録・認定されたことは、具体的にはどういう意味があるのでしょうか。

森川:JNLAの試験所に登録されたということは、公の機関(NITE)が我々の測定(登録されたJIS規格)に対し「ある一定のレベル以上にある」と認めていただいたということです。逆に不適切な測定をしないよう、十分に気を引き締めなければなりません。

当社 プレスリリース(2014年7月9日)で、7月15日から順次発売されるLEDシーリングライトの特性値は、JNLAの試験結果に基づく明るさ性能であることを発表しました。お客様に、当社が発売する商品の性能表示は信頼できると感じていただき、それが販売促進に繋がることを期待しています。

―― 「JNLA登録試験所」の今後についてお聞かせください。

住宅用LEDシーリングライト(画像)

JNLAの試験結果に基づき性能表示が行われた住宅用LEDシーリングライト

評価試験準備風景(写真)

評価試験準備風景

森川:JNLAの試験結果による性能表示は、まずはLEDシーリングライトから開始しましたが、今後はLEDダウンライトやLEDベースライトなどの器具や積分球によるLED電球などの光源の測光評価へと、その適用範囲を拡大していく予定です。

冒頭でもお話しさせていただきましたが、「JNLA登録試験所」は技術開発部門、商品企画部門などに対する独立性を保ち、製品の性能、安全、信頼性を客観的に評価することがミッションです。社内であっても第三者的な立場、お客様の立場に立って商品を評価し、良い商品を提供していきたいと思っています。

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