
長年培ったUV(紫外線)技術を活かし、
人と地球に寄り添う新たなソリューション“UVライティング”を展開。
“光”の力で持続可能な社会の発展に貢献します。
地上に届く太陽光には、目に見える可視光線と、目に見えない紫外線と赤外線が含まれています。紫外線は、波長の長いUV-Aと波長の短いUV-B、さらに波長の短いUV-Cに分類されます。
太陽光と紫外線のうち、290nmより波長が短い紫外線は大気圏のオゾン層により吸収され、地上にはUV-AとUV-Bの一部のみが届きます。UV-Cは地上に届きません。紫外線に除菌作用があることは、太陽光による日光消毒など古くから知られています。
紫外線がウイルスや細菌に照射されると、内部のDNA(デオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)で吸収され損傷を与えます。これにより複製や増殖を抑え、ウイルスや細菌の活動は抑制されます。
紫外線のウイルス抑制・除菌効果は核酸(DNA、RNA)の吸収度が大きく影響します。下図は核酸が紫外線に照射されたときに、波長ごとにどの程度吸収されるかをグラフ化したものです。260nm 波長付近で吸収が高くなっていることから、波長が短いUV-C がウイルス抑制・除菌に最も効果があることが分かります。
紫外線と言えば、"UVカット" など人体には悪影響のイメージが大きいのではないでしょうか。従来から殺菌に利用されてきた254 nm のUV-C はUV-Bと同様に、皮膚に当たると日焼けが起き、皮膚がんの原因となったり、目には角膜炎を起こしたりします。 一方、近年の研究では、UV-Cの中でも200〜230nmの紫外線は皮膚や角膜の最表層でほとんどが吸収されるため、人への影響が小さいことがわかっています。
UV-Aは肌の黒化や光老化(しわ、たるみ)、UV-BやUV-C(一部波長以外)は、肌の炎症(日焼け)、シミや皮膚がんの原因にもなる。
水晶体のタンパク質は紫外線を吸収すると酸化凝縮するため老人性白内障はUV-AやUV-Bの曝露が主原因といわれる。またUV-BやUV-C(一部波長以外)は急性角膜炎を引き起こす。
2021年の電安法改正によりUV-Cランプを使用する機器は、ランプ位置が器体の内外に問わず、JIS C 7550の光生物学的安全性の免除グループに該当する必要があります。東芝ライテックでは電安法、JISに則った製品開発を行っています。