このたび、東芝SCR電球調光ユニットが、国立科学博物館が推進する「未来技術遺産」に登録されました。
本製品は、我が国最初の劇場舞台やテレビ局スタジオの白熱灯照明を調光制御するためのサイリスタ調光器です。
サイリスタ(Thyristor)は電流を制御することができる半導体素子で、それまでは摺動接点を機械的に動かすオートトランス方式(1925年〜)が主流でしたが、パワー半導体のサイリスタを用いることで純電気的調光方式を実現し、オートトランス方式と比べて小型・軽量・電力効率・保守性に優れ、演出照明の発展に寄与しました。
1961年に発売された本モデルは、舞台照明用サイリスタ調光器の発展における起点となったことから、歴史的・技術的価値が認められ、未来技術遺産として認定されました。
参考文献:技術の系統化調査報告 独立行政法人 国立科学博物館 70頁
登録番号:第 00386 号 東芝SCR電球調光ユニット※
(3 kW: UL-10308-5 / 6 kW: UL-10608-5A )
※ SCR:Silicon Controlled Rectifier
3kW: UL-10308-5
6kW: UL-10608-5A
国立科学博物館ウェブサイトのPDFにリンクします
今回未来技術遺産に登録された資料を紹介するパネル展(一部実物資料の展示を含む)が、国立科学博物館にて下記のとおり開催されます。
会場では、登録品の概要や選定理由を解説したパネル展示に加え、東芝製SCR電球調光ユニットの実物もご覧いただけます。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
2025年度 未来技術遺産 パネル展(一部実物資料を展示)
期日:2025年9月17日(水)〜9月28日(日)
会場:国立科学博物館 日本館1階 中央ホール
*通常入館料(一般・大学生630円。高校生以下および65歳以上は無料)
最新の情報は国立科学博物館のウェブサイト でご確認ください。