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お知らせ

日本メーカ初 自動車ヘッドランプ用「水銀フリーHIDバルブ」の量産開始

2008年8月1日

当社は、2008年4月から、自動車のヘッドランプに用いられる「水銀フリーHID(※1)バルブ」の量産を開始しました。「水銀フリーHIDバルブ」は、環境負荷物質である水銀を一切使用しないHIDバルブであり、当社は、日本メーカとして初めてこの量産技術を確立しました。本製品は、2008年4月からトヨタ自動車様製の普通乗用車に採用されています。

HIDバルブを搭載したヘッドランプは、現在主流のハロゲンヘッドランプよりも消費電力が少なく、明るさ・寿命は約3倍という特長から、国内外で市場が大きく拡大しています。しかしながら、従来このヘッドランプには、環境負荷物質である水銀を封入したHIDバルブが使用されていました。近年、地球環境問題への関心の高まりから、「環境負荷物質の使用規制・禁止」への動きが全世界的に広がってきております。欧州においてはELV指令(※2)により、2012年以降は水銀入りHIDバルブの使用が禁止されます。このような状況から、すでに国内のトヨタ自動車様、及び欧米の自動車メーカ数社では、欧州メーカ製の「水銀フリーHIDバルブ」を採用しています。

当社は、2001年に世界で初めて、水銀入りHIDバルブと同等効率の「水銀フリーHIDバルブ」と、このバルブを最適に制御するためのバラストの開発に成功しました。その後も当社は「水銀フリーHIDバルブ」の国際規格化に参画する一方、バルブの発光効率向上やバルブデザインの変更等を進め、国際規格に適合した世界最高品質の「水銀フリーHIDバルブ」を開発し、量産技術を確立しました。さらに、ヘッドランプメーカ及びトヨタ自動車様での実用評価も終了し、このたび日本メーカとして初めて量産を開始しました。

今後は、本製品の早期普及と市場拡大を図り、当社事業の柱の一つとして育て上げるとともに、本製品のような環境調和型製品を生み出し続けることで、社会に貢献してまいります。

※1  HID:High Intensity Discharge = 高輝度放電灯

※2  ELV指令:廃自動車指令(End of Life Vehicles指令):
EUが2000年10月に施行した自動車のリサイクル指令。自動車廃棄物が環境へ与える影響を軽減するために、廃棄物の削減と再利用を進めることなどを狙いとして公布されたもの。乗用車、商用車でのカドミウム、鉛、水銀、六価クロムの使用が禁止されている(一部の例外あり)。

参考資料

水銀フリーHIDバルブ 製品写真

水銀フリーHIDバルブの製品写真

従来のHIDバルブにおける水銀の役割

水銀は、発光管内を高圧化して電気特性や発光効率の維持、及び規格に適合できる発光色を実現するため必須成分であった。

「水銀フリーHIDバルブ」の概要

バルブの発光効率向上、水銀代替物質の使用、及びそれに伴うバルブデザインの変更により、環境負荷物質である水銀を全廃し、かつ水銀入りHIDバルブと同等の明るさ・寿命を実現した。

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