2013年10月1日、一般社団法人照明学会から、2005年発行の照明学会技術指針「照明設計の保守率と保守計画 第3版」 JIEG-001(2005)の増補版として、照明学会技術指針「照明設計の保守率と保守計画 第3版 −LED対応増補版−」 JIEG-001(2013)が発行されました。
これにより、LED照明器具の保守率の考え方とLED光源の構成やLED照明器具の形態と種類 、LED光源と照明器具の光束、LED光源の寿命と光束低下のほか、LED光源やLED照明器具の設計光束維持率の考え方と計算方法、そしてLED照明器具の保守率の算定方法が明記され、LED照明器具の設計光束維持率が定められました。
※ 改訂内容の詳細は,照明学会技術指針「照明設計の保守率と保守計画 第3版 −LED対応増補版−」 JIEG-001(2013)をご確認いただけますようお願いいたします。
ご参考
一般社団法人照明学会
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照明学会技術指針「照明設計の保守率と保守計画 第3版 −LED対応増補版−」 JIEG-001(2013)発行のお知らせ
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光源の働程(経時変化)や光源や器具のほこり等の埋積などによる汚れにより光束が減少するため、これを補う目的であらかじめ見込んでおく係数を保守率といい、以下の式で算出されます。
保守率(M) = 光源の設計光束維持率(Ml) × 照明器具の設計光束維持率(Md)
Ml:光源の設計光束維持率(光源の光束維持率に残存率を加味した寿命時の光束維持率)
Md:照明器具の設計光束維持率(器具の光学系劣化と光源・器具の汚れを加味した光束維持率)
白熱電球や蛍光ランプなど従来の光源と照明器具については、照明学会技術指針「照明設計の保守率と保守計画 第3版」 JIEG-001(2005)により、保守率の定義と共にこれらの設計光束維持率(MdとMl)や標準的な保守率が定められていたが、LED光源、LED照明器具の普及に対応するため、LED光源、LED照明器具に対する保守率算定の検討が行われ、照明学会技術指針「照明設計の保守率と保守計画 第3版 −LED対応増補版−」 JIEG-001(2013)として発行された。
LED対応増補版では、現段階ではLED光源の定量的な光束維持率が入手できないことから、暫定的な対応として、LED光源の光束維持率のみを考えるものとし、北米照明学会(IES)から公表されている光束維持特性の測定(LM-80-08)と測定データの外挿方法(TM-21-11)を規定した技術基準・データを基にLED光源の設計光束維持率曲線を定めることにより、保守率の算定が行われている。
また、LED照明器具については、従来光源と同様にLED光源と照明器具とが分離されてLED光源の交換が可能な分離形LED照明器具と、LED光源の交換ができない一体形LED照明器具に新たに分類され、さらに一体形LED照明器具については機器構成や構造から照明器具種類、種別が定義されている。
照明学会技術指針「照明設計の保守率と保守計画 第3版」 JIEG-001(2005)
<屋内>
<屋外>
(注)トンネルなど著しい汚れが予想される施設では0.75 〜 0.6(H)となる。
照明学会技術指針「照明設計の保守率と保守計画 第3版 −LED対応増補版−」 JIEG-001(2013)
<屋内>
<屋外>
<屋内・屋外>